雨のドライブは危険だらけ!安全で快適に走るポイントとは | Smartdrive Style

天候が穏やかで温暖なイメージの春。しかし、4月の後半から5月初頭にかけては温帯低気圧の急速な発達による、「メイストーム」という春の嵐が発生し、さらにこの時期を過ぎると1年でもっとも雨の多い梅雨が訪れます。

最近は以前のようにシトシトと降るのではなく、まるでバケツをひっくり返したかのような豪雨になることも多く、運転時に恐怖を感じた経験がある方も少なくないはずです。

そこで今回は、春の行楽シーズンから初夏にかけての雨天時、安全運転をするために注意すべきポイントを解説。事前準備から実際に激しい雨に遭遇した時の対策まで、詳しく解説していきます。

 

運転中に雨が降ってきたとき、多くのドライバーがいち早く危険を感じるのは、視界の悪さではないでしょうか。雨天時はフロントガラスに雨が降りかかり、晴天時と比べて視界が悪くなりますが、それと同時に前方の車や人の行動が把握しづらくなるため、いつも以上に注意深く運転しなくてはなりません。

マイカーだけでなく、前方を走る車が跳ね上げる水しぶきも視界を悪くさせますので、注意をしてください。雨天時での安全を守るため、視界を確保するには事前の準備と対策が不可欠です。

4月から5月辺りはワイパー点検・交換時期です!

フロントガラスに降った雨はワイパーで拭き取ることである程度の視界を確保することができますが、ワイパーゴムは度重なる使用と経年による劣化によって少しずつ水滴除去能力が低下していきます。劣化によりゴムがひび割れしてしまうと、拭きすじや拭き残しが発生して逆効果になることもあるのです。冬場の雪や低気温によるガラスの凍結、さらに初春からの黄砂などといった過酷な使用環境を超えた時期は、1年を通じて最もワイパーが痛むシーズンですので、春の嵐や梅雨の長雨に備え、必ずワイパーの点検・交換を行いましょう。

ワイパーゴムの交換は簡単にできるものではありませんのでガソリンスタンドやカー用品店などに依頼すべきですが、新品ゴムのついたワイパーブレード交換であれば、素人でどなたでも簡単に交換することができます。ホームセンターやカー用品店に行くと、安いものなら1,000円以下で購入できるので、「なんだか最近ワイパーの効きが悪いな」と感じたら、ぜひ交換をしておきましょう。少なくとも半年に1回程度は確認して交換すると、良好な視界を保てますよ。

ウィンドウコーティンググッズは正しく使い分けよう

フロントワイパーとリアワイパーを新品に交換しても、ワイパーの可動域には限界があるため、端の方は雨粒が拭いきれません。

手軽で簡単に効果を発揮するのが、カー用品店などで数多く販売されているガラスウィンドウコーティング剤です。主力になっているのは、被膜を形成することで雨を球状にして走行時の風圧によって水滴を弾き飛ばすという、「撥水性」のコーティング剤です。一方、ワイパーが装着されていないサイドミラーやドアガラスにの視界確保に効果的なのは撥水性ではなく「親水性」のコーティング剤です。

親水性コーティング剤は水をはじく撥水性とは逆に、ガラスと水分を結びつける性質を持っています。わかりやすく表現するなら「透明のラップ」をかけているような状態を保つことで、クリアな視界を確保できるということです。

サイドミラーやドアミラーは高速走行時でも風圧がかかりにくいため、撥水性のコーティング剤を使用してしまうと、かえって視界が悪化する可能性があるため、フロントガラスは撥水性、サイドミラーとドアガラスは親水性とコーティング剤を使い分けましょう

エアコンは冷房だけが役割ではありません!

晩春から梅雨は、年間を通して見ても非常に多湿な時期です。そのため、長時間の運転や同乗している人員が多いと、「呼気」によってさらに車内の湿度が上昇し、ウィンドウが曇りやすくなることも多くあります。

カーエアコンは、夏場の暑さ対策に欠かせない必需品ですが、「車内の余計な湿気を外部へ排出する」というもう一つの大きな役割を持っていますので、ガラスが曇り始めたと思った時は、暑くなくてもカーエアコンの「A/C」スイッチをオンにしましょう。すると、「エアーコントロール」の名前通り、ガラスの曇りの原因となる車内の湿気が排出され、途端に曇りが晴れていきますので、快適な温度に設定したうえでぜひ活用してください。

 

濡れたままの靴や傘はキケン!

雨でぬれてしまった靴のままペダルを踏むと、靴底の素材によっては滑りやすくなるため、操作ミスを起こすことも。雨が多い季節は滑りやすいローファーなどの皮底の靴はできるだけ避けてスニーカーなどを選び、必要に応じて出先で履き替えましょう。また、出発時に降っていなくとも出先で急に雨と遭遇することがあるので、靴底やペダルに付いた水分を拭き取れる、雑巾や不要なタオルを車内に積んでおくと安心です。

そして、念を押す意味で、靴についた雨のしずくを拭き取った後、両ペダルを強く踏み込んで滑らないかしっかり確認してから、出発するよう心がけましょう。

加えて、雨の時は傘をさすことも多くなりますが、「近くまでだから」と面倒くさがって運転席に置いたまま運転をすると、ペダル操作を妨げ事故発生の引き金になりかねませんので絶対NGです。きちんと水気を切り、畳んだ状態にして、最低でも助手席に、可能であれば後部座席かバゲッジスペースへ収納するようにしましょう。

 

濡れた道路上で走るときは

全日本交通安全協会が発行している交通の教則によると、雨天時は1時間当たりの事故件数が、晴天時の約5倍にも増えるそうなので運転歴が浅いドライバーはもちろん、ベテランドライバーでも油断は禁物です。中でも、雨でぬれた道路は滑りやすいため、旋回時にスリップをしてしまったり、ブレーキを踏んでから停止するまでの制動距離が伸びるため危険回避が間に合わず事故を起こしたりするケースが目立っています。

雨天の走行は、雪道を走行する時ぐらいの危機意識を持ち、普段より余裕を持ち、次のことを心がけてください。

  • 急ブレーキ・急ハンドル・急発進をしない
  • 晴天時より長めの車間距離を保つ
  • 速度を控えめにするため余裕ある運転計画を立てる
  • 滑りやすい車線ラインやマンホールを避ける

高速道路で長距離移動する際はタイヤの残溝チェックや、適切な空気圧調整を事前に実施しておきましょう。

ハイドロプレーニング現象の危険性

また、深さもはっきりしない大きな水たまりへ高速で突っ込む車も稀に見受けますが、恐ろしいハイドロプレ―ニング現象を起こし、大事故を誘発する可能性もあります。

ハイドロプレーニング現象は路面に溜まった水の量が、タイヤの排水能力を超えた時に発生するもので、この状態になると、ハンドルはおろか、ブレーキさえ全く効かなくなってしまいます。極端に言うと、車が水に浮いている時と同じことが起きるということです。車のタイヤには排水機能を高める溝があるため、急ハンドルや急ブレーキを使わず、速度を控えたうえで通過すれば発生リスクを格段に下げることができます。軽めのタッチで操作を行いましょう。

ブレーキはかけるタイミングと場所に気を配る

砂地やコンクリート、ブロックなど、走る場所によって路面の素材は変わりますし、水はけの良さも大きな違いがあります。特に気をつけたいのは、注意喚起のために横断歩道に白く書かれているセンターラインや印。コンクリートの道路上に書かれたペイントは、水に濡れると滑りやすくなる性質であるため、タイヤにとっては非常に滑りやすくなります。

いつもより少し早めのアクセル、そしてブレーキを心がけましょう。

 

まとめ

スコールのように激しい雨が降ると、道路が冠水して車が立ち往生し、ドライバーが取り残されるというニュースもよく目にします。

今回は雨の日ドライブの安全性を高めるポイントを解説しましたが、大雨警報や特別警戒警報などが発令されている場合は、不要不急の運転を控えるべきだと考えています。

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