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危険で怖いあおり運転。巻き込まれた時の対策とは

危険で怖いあおり運転。巻き込まれた時の対策とは

2017年6月、神奈川県大井町の東名高速道路であおり運転が原因となる大事故(以下、東名高速夫婦死亡事故)が発生しました。夫婦2名が死亡し、同乗していた2人の娘も怪我を負うという痛ましい事故のニュースは、車を運転する誰もが「もし、自分たちがこんな事故に巻き込まれたらどうしよう…」と恐怖を感じたことでしょう。

昨年末、この事故の裁判員裁判の判決公判が開かれ、世間はどのような判決が下されるのか注目していました。横浜地検の深沢裁判長は、「常軌を逸する執拗な犯行」と断じたうえで、危険運転致死傷罪が成立すると判断、事故原因となったあおり運転を繰り返した石橋和歩被告に対し、懲役18年の実刑判決を言い渡しています。

楽しい家族旅行の帰路に発生したこの事故で、両親を一度に亡くした長女・次女の心痛と両親の無念を鑑み、「刑が軽すぎる」という声もあがる一方で、煽り運転への関心や危機意識が、以前より高まりを見せています。

今回は、二度とこのような悲しい事故が起こらないことを願い、あおり運転の回避術と対処法について解説していきたいと思います。

 

煽り運転を引き起こす原因とは?

あおり運転とは、「何らかの原因」を引き金に、①前方を走行する他車への異常接近、②パッシング・クラクションによる威嚇、③並走する他車への幅寄せ、④走行車線前方への強引な割込みなど、悪意を持ったドライバーが危険極まりない迷惑運転を繰り返すことです。

道路交通法で罰則も規定されていますが、煽り運転のひとつ、「車間距離不保持」だけ見ても、2016年度は全国で約7,600件も検挙されています。

上記以外にも、前述した事故のように、前方に割り込んでから急ブレーキなどで停車させ、執拗に罵声を浴びせたり脅迫を繰り返す、被害車両を蹴る・殴るなど、異常ともいえる行為に発展することもあります。そこで一番気になるのは、「なぜあおり運転に遭遇したのか」という原因です。

冒頭の事故の場合、手前の大井PA(パーキングエリア)で、被害者から駐車位置を注意された加害者が逆上したという、誰にでも起こりうるささいなトラブルがきっかけでした。しかし、一般道・高速道路に限らず、次のような「運転していれば当たり前に起こる出来事」に腹を立て、あおり運転をするドライバーも大勢いるのが現実です。

  • 前方の車が遅く、意図せず車間距離が詰まった
  • 車線変更で追い抜かれた(特に左側からの追い抜き)
  • ハンドル操作のミスで幅寄せ状態になった
  • クラクションを鳴らした&パッシングした
  • タイミングが合わず合流車へ車線を譲れなかった
  • SA(サービスエリア)で休憩中すれ違った人と軽く肩がぶつかった

「あの人は普段温厚なのに、運転すると人が変わる」なんて言葉もあるように、車の中は閉鎖されたプライベート空間であるため、気が大きくなったり攻撃的になったりしやすいとされています。そのため、SAでは不当・迷惑な行為を発見しても直接相手にはアプローチをせず、SAの職員や警備員などに対応を任せましょう。

また、走行中は自分の運転が激しい気性のドライバーを刺激しないよう、車間距離の十分な確保し、譲り合いの精神を持ちましょう。また、危険回避以外での不要なクラクションやパッシングは控えたほうが良いでしょう。「運転しづらい世の中になったなぁ…。」「普通に走っているだけなのに」と思うかもしれませんが、どれも安全運転につながる基本的な心構えでもあるので、実践してみてくださいね。

 

取り締まりも強化されている

あおり運転を受けたドライバーが事故に遭うケースが増えているため、警視庁はあおり運転への取締りを強化し、ヘリコプターなどを用いた取締りに力を入れる方針を発表しています。警視庁は2017年12月から、車を利用して暴行事件を起こすなどし、将来的に事故を発生させる可能性があると判断した運転者に対して、交通違反による点数の累積がなくても最長180日間の免許停止ができる道交法の規定を適用してあおり運転による事故を防止するよう、全国の警察に指示しています。

それ以前の道路交通法では、あおり運転で車間距離不保持などの交通違反をすると、一般道では1点、高速道路では2点が累積されることになっていましたが、あおり運転での事故が点数制度だけでは担い切れないことから、道路交通法103条の「危険性帯有者」を取り入れています。

「危険性帯有者」では、車を使って交通に危険を生じさせるた運転者以外にも、覚醒剤や麻薬の使用者らについて、車を運転することで著しく交通の危険を生じさせる恐れがある「危険性帯有者」として、免許停止の行政処分を科すことができると規定されています。

警察庁の発表によると、2016年1年間の危険性帯有者の規定による処分件数は674件で、そのうち6件は、交通トラブルが原因で危険運転をし、さらに暴行や脅迫などの事件に発展したとのことです。

 

あおり運転をされた時の正しい対処法とは

被害者に何の落ち度がなくとも、自分の感情だけであおり運転を繰り返す悪質ドライバーもいます。この項では、実際にあおり運転に遭遇した際の正しい対処法について解説しておきましょう。

対処法その1 あっさり道を譲ってしまう

あおり運転をするドライバーは、基本的に運転時はイライラしやすい性格の方が多いため、変に刺激せず安全を確認したうえで車線を変更する、または1車線の道路なら安全に停車できるスペースへ一時避難してやり過ごしてしまうのが一番効果的です。基本的に道さえ譲ってもらえれば、あっさり走り去るドライバーも多くいますので、事態を悪化させるような以下の行動だけは避けましょう。

  • 急ブレーキを踏むなど挑発するような態度をみせる
  • 意地を張って頑固に道を譲らない
  • 反対にあおり運転をやり返す

対処法その2 高速道路ではできる限り最左車線を走行する

東名高速夫婦死亡事故は、前方に回り込んだ加害者が急ブレーキで停車を迫り、車線変更してもしつこく相手が煽り運転を繰り返した結果、しびれを切らせた被害者が「追い越し車線」に停車。その場面で大型トラックが追突…という事故でした。この時、走行スピードの速い追い越し車線ではなく、最左車線をわきにある「路側帯」や「緊急駐車帯」に停車していれば…。もしかしたら最悪の事態は避けられたかも知れません。

相手にもよるのですが、最左車線からならICで一般道に降りたり、SAに避難したりすることも可能なので、事故の発生を防ぐことができたかもしれません。私たちがこの事故を「教訓」とするなら、高速道路走行時は追い越し車線での走行を必要最小限に留め、極力最左車線を走行するよう心がければ、万が一、悪質なあおり運転に遭遇してもなんとか対処できるのではと考えています。

対処法その3 ドライブレコーダーを搭載する・周知させる

上記2つの対処法は、加害者のしつこさ加減や走行している道路の種類によって、それぞれ有効か否かが変わってきますが、トラブル発生時の状況をつぶさに記録できる、ドライブレコーダーを搭載するのもあおり運転の抑止力となります。ドライブレコーダーを搭載した際は、「ドライブレコーダー作動中」と記載されたステッカーを目立つ場所にデカデカと貼っておくと、さらに予防効果を高めてくれるでしょう。

ちなみに、自分の運転があおり運転だと意識せずに車間を詰めてくるような、少々クセのあるドライバーもいます。そうした対策には、「ゆっくり運転中、お先にどうぞ!」「赤ちゃんが乗っています」と記載されたステッカーや、初心者マークやシルバードライバーマークを事前に貼っていおくことで、安全を守る手段にもなります。

 

まとめ

楽しいお出かけの帰りに、万が一あおり運転を受けてしまうと、不安と恐怖に襲われ安全な運転ができなくなります。”もしも”の対策として、ドライブに出かける前に今回紹介した対処法を実践してみてくださいね。

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