どっちがオトク?タクシーとカーシェアのメリットと料金を比較してみた | Smartdrive Style

交通機関があまり整っていない場所へ急きょ移動しなければならなくなったとき、少し前まではタクシーを利用するのが一般的でした。しかし、最近では全国にカーシェアサービスが広まっていて、24時間365日、車を気軽に利用することができます。

今回はタクシーとカーシェアを料金面などから徹底比較し、どんな場合にどちらがおトクになるのかを検証してみました。

 

いつでもどこでも電話一本で呼べるタクシーは、誰でも利用できる非常に便利な移動手段です。利用者は清潔な車内でくつろいだまま、目的地に向かうことができます。

そんなタクシーを利用する最大のメリットは、利用者自身が運転しなくても移動ができるということ。帰宅時間が遅くなって電車がなくなった時も、体調がすぐれなくて病院へ向かう時も、タクシーに乗れば目的地まで気を遣わずサクッといけるのは助かりますよね。

もちろん運転免許証の有無も関係ないため、子どもや高齢者などの免許非取得者や免許返納者でも、運賃さえ払えば運転技術の高いプロドライバーが、安全に目的地まで送り届けてくれます。

しかし、タクシーは「片道利用」が基本なので、目的地から帰るときは行きと帰りの2回分を営業所に連絡して配車してもらうか、道路上を走り回っているタクシーを再度捕まえる必要があります。週末の夜などの混雑時は、タクシーが全く捕まらなくて何十分も待ちぼうけ、なんてことも少なくありません。

料金システム

都道府県によって多少異なりますが、タクシーの運賃は「初乗り」と言われる初期費用と、メーターによって表示される、「加算料金」の合計で決まります。この加算料金には時間距離併用制が採用されており、目的地までの移動距離だけでなく、時速10km以下になった場合や利用者の都合でタクシーを待機させる場合は時間に応じて加算されます。

東京23区では初乗り運賃は410円で、237mごともしくは90秒ごとに80円ずつ、メーター運賃が加算されていきます。そのため、渋滞の激しい都市部で利用した場合、たいして遠くまで移動していなくても運賃が思ったよりかさんでしまうこともあります。加えて、目的地での用事が数分ならともかく、数時間に及ぶ場合は「行き」で利用したタクシーをそのままその場で待たせておくなんてことはコスト的に現実的ではありません。

 

カーシェアのメリットとデメリット

「ステーション」と呼ばれる場所に保管されている車をユーザーでシェアして利用するのがカーシェアです。以前は都市部にポツポツとしかありませんでしたが、最近では地方にもステーションの数が増え、より手軽に利用できるようになってきました。

利用方法は、まず各運営会社の公式HPで会員登録を済ませ予約、予約時間になったらステーションへ向かい、会員カードや携帯電話などを使ってクルマの解錠をします。その後、ダッシュボードなどの中に保管されているキーでエンジンを始動させて出発、使い終わったら元のステーションへ駐車し、入っていた場所へキーを戻し解錠した時と同様の方法で施錠すれば利用終了、というのが一般的な流れです。

出先で駐車したい場合は駐車料金がいくらか発生するものの、100円パーキングを探して利用することができれば、メーターがどんどん上がるタクシーを待機させるより断然安上がりですし、再度タクシーを捕まえる手間もかかりません。

予約する時もスタッフとのやり取りは皆無なので、「レンタカーは手続きが面倒!」と感じている方には使いやすいといえます。全国展開のカーシェアなら、一度会員登録をするだけで旅行先や出張先でも車を使うことができるので、こちらもメリットの一つと言えるでしょう。

料金システム

基本的に予約された利用開始時間から返却手続きが完了した時間までが対象となる「時間制」が採用されています。業界最大手である「タイムスカープラス」を例にとると、最短単位「15分」での利用料金は「206円」。その他、6時間・12時間などの定額パックプランもあります。

しかし、タクシーと異なり、カーシェアでは誰かが運転をすることになるので免許は必須ですし、ドライバーを担当する方の飲酒は絶対NGです。加えて、カーシェアは基本的に乗り捨て利用ができず、借りたステーションに返却しなければならないため、空港や駅への片道移動の場合は不向きです。また、週末・祝日・連休など、多くの人が使いたいと思うようなタイミングほど空いている車が見つからないという状況も発生しやすいのが「シェア」していることの弱みでもあります。

 

結局どっちがお得?ケースごとに比べてみた!

カーシェアとタクシーに共通するのは次の3つのメリット。

  • 24時間365日利用可能である
  • ガソリン代や保険料がかからない
  • 車検やメンテナンスなどの維持費が不要

「所有はしなくても車は利用したい。でも、できる限り車にかかるコストを抑えたい」「必要なときにだけで十分」そういう方にとって便利なのがタクシーとカーシェアですが、総体的にはどちらの方がオトクになるのでしょうか? 利用状況やケースによって異なってくるので、いくつかのモデルケースをあげながら、それぞれどちらがお得になってくるか整理してみました。

なお、料金の概算を出すにあたり、タクシーは前述した東京23区の料金体系を、カーシェアはタイムスカープラスの料金体系を、それぞれの基準としています。

短距離・短時間で利用する場合

ちょっと離れた場所にある病院へ家族を連れていきたい、急いで繁華街にある飲み会の会場へ向かいたいなど、移動距離が比較的短い場合は、基本的にタクシーの方が安上がりになるケースが多くなります。例えば、往復の移動距離が5㎞程度で、カーシェアの通算利用時間が4時間であった場合(目的地での滞在時間を含む)、タクシーを2度に分けて利用し発生する料金は、信号停車時の時間制加算料金も加味すればおよそ1,900円程度です。

一方、カーシェアは純粋に時間制で料金が発生しますから、

206×16(4時間=15分 x 4 x 4)=3,296円

という計算になり、タクシーの方が「約1,396円」も料金が安くなるとわかります。ただし、移動時間や道路状況で渋滞などに巻き込まれた場合は、この差が小さくなりますし、「買い物もついでにしてしまおう!」なんて寄り道も、カーシェアなら自由自在。同じ利用時間であれば当然料金も変化しません。

長距離・長時間で利用する場合

前述したとおり、タクシーは「時間距離併用制」によって、長距離・長時間になればなるほどメーターがどんどんと上がっていきます。ですが、カーシェアは設定した時間内であれば料金は変動しません。

仮に10km離れた大型ショッピングモールに買い物に出かけるとしましょう。往復タクシーで移動した場合の合計概算料金は、全く渋滞や信号に引っかからないと無理な設定をしても、約7,570円がかかります。このタクシー料金を、カーシェアの時間制料金で割ると、約9時間利用可能な計算になるので、9時間以内に返却さえすれば、カーシェアの方が安上がりになります。

また、カラオケボックスや、ネットカフェをイメージするとわかりやすいですが、ほとんどのカーシェアサービスでは割引が適用される「定額パックプラン」があります。タイムスカープラスの場合、「6時間パック」の料金が4,020円なので、時間内に移動と所要がこなせる場合は、こちらを利用することでよりカーシェアがおトクになってきます。

 

まとめ

総合すると、

・短距離・短時間の利用で、かつ運転免許を所持していない、飲酒する可能性があるかもしれないというケースではタクシーがベスト。
・長距離・長時間の利用なら、駐車料金の発生を考慮しても、カーシェアの方がおトク

だと考えられます。

とはいえ、タクシーの初乗り料金は地方によってまちまちなため、指定場所にタクシーを呼びつけるだけで送迎料金が発生することもありますし、道路状況で短距離移動だったのに、思わぬ高い利用料金になることもあります。

また、カーシェアもサービスによって月額基本料や料金体系が異なりますので、詳細については各サービスの公式HPなどで確認し、利用シーンや時間などを考慮したうえで一番ベストな方法を割り出してください。

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