
食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋、芸術の秋。そしておでかけの秋!
ささるような陽射しとうだるような暑さから一変、涼しくて四季の中で一番過ごしやすい秋の季節はおでかけにぴったり。各地でも行事やイベントも盛りだくさんで、毎週のお出かけがより楽しい時期です。
そしてこの時期は、鮮やかな赤に彩られた美しい世界が広がる紅葉が見頃。一年に一度の自然の芸術作品を、家族と一緒に見に行きませんか?
今回は、家族で紅葉を楽しむ関東近辺のドライブスポットをご紹介します。
奥多摩湖【東京都】
都心を少し離れるだけで「ここは本当に東京なの?」と思えるぐらい自然が広がる地域。それが奥多摩湖周辺です。
奥多摩湖は東京都の貴重な水源であり、多摩川の小河内ダムによって造られた東京と山梨の県境にある周囲45kmの人造湖。周辺の湖畔には四季折々に違った顔を見ることができるため、通年、ドライブしながら景色を楽しむことができます。
小河内ダムは日本のダム百景にも選ばれており、国内最大規模の貯水量を誇るほどの広さ。ダム周辺はドライブスポットの穴場になっていますので、ぐるりと走っていろんな角度から紅葉を味わってみてくださいね。
見所は何といっても湖の透明な青と紅葉の赤のコントラスト。水面に映る紅葉も声を飲むような美しさです。湖に浮かぶ浮き橋「ドラム缶橋」で、湖の上を歩くこともできます。心地よく広がる自然に囲まれて心も体もリフレッシュができそう。
自然に関心を深めることを目的にした自然公園施設「山のふるさと村」や郷土の歴史や水の大切さなどを紹介している「水と緑のふれあい館」、ひんやり不思議な世界を楽しむ「日原鍾乳洞」などの観光施設もあるので、合わせて訪れてもいいでしょう。
【紅葉の見頃】
10月中旬~11月中旬
【住所】
東京都西多摩郡奥多摩町原5
【アクセス】
圏央道青梅ICから、国道411号を奥多摩方面へ
【駐車場】
大麦代駐車場(無料、92台まで)そのほかにも駐車場がございます。
濃溝の滝【千葉県】
濃溝の滝は、メディアやインスタグラムの影響で話題のフォトジェニックなスポット。物語の世界に出てきそうな、幻想的で非日常的な時間を堪能することができます。
季節や時間帯によって洞窟の上空から光が入り、その光が岩肌や川面に反射するとハートマークのように見えることで有名になりました。壮大な滝と幻想的な光、そして鮮明な紅葉の組み合わせは感動的なもの。
濃溝の滝がある清水渓流広場には、天然記念物のモリアオガエルも生息しています。また、隣にある千寿の湯で日帰り温泉を堪能したり、家族で幸運の鐘を鳴らしたりして楽しむのもオススメ。
日本で一番遅い紅葉といわれるように、見頃が11月後半から12月と比較的遅いため、防寒対策はしっかりと行っていきましょう。目的地まで山道が続きますので、彩られた山々を楽しみながらドライブしてみてください。
この辺りは美しい景観が楽しめるスポットが他にもたくさんあります。サイクリングやハイキングコース、公園や温泉も楽しめる亀山湖周辺もドライブには最適ですよ。
【紅葉の見頃】
11月下旬〜12月上旬
【住所】
千葉県君津市笹1954-17
【アクセス】
君津ICから鴨川方面へ
【駐車場】
清水渓流広場駐車場(無料、30台まで)、片倉ダム記念館前駐車場(無料、70台まで)
芦ノ湖【神奈川県】
箱根火山のカルデラ湖・芦ノ湖は箱根エリアでも早くから色づき、山から降りてくるように仙石原、強羅、小涌谷と続いて紅葉が広がります。優しく強く染まったモミジやドウダンツツジの紅葉を是非とも堪能してください。
ドライブで行くなら欠かせないのが芦ノ湖スカイラインです。芦ノ湖スカイラインは、ドライブやツーリングに最高な約10.7キロメートルのワインディングロード。レイクビューと富士ビューをどちらも楽しめるうえ、伊豆半島や雄大な富士山を裾野まで見ることができる三国峠、そして日本最長の吊り橋「三島スカイウォーク」など、絶景スポットが満載です。紅葉と一緒にじっくりと味わってください!
芦ノ湖スカイラインには走行すると路面から音楽が流れる不思議な場所があります。時速40キロでこのゾーンに入ると路面から聞き覚えのある音楽が流れるので、家族でも盛り上がること間違いなし!
【紅葉の見頃】
11月中旬
【住所】
神奈川県足柄下群箱根町箱根
【アクセス】
西湖バイパス箱根口ICから箱根新道経由で県道75号を元箱根方面へ17km
【駐車場】
P3元箱根観光駐車場(無料、20台まで)
いろは坂【栃木県】
上りが11km、下りは9km、日本の道100選にも選出された、日光市街と奥日光を結ぶ観光道路が「いろは坂」。
下りの第一いろは坂と上りの第二いろは坂の二つの坂には合計で48ヵ所の急カーブがあり、「いろは48文字」に例えられてこの名称がつけられました。カーブごとに「い」「ろ」「は」と続く看板が立っていますので、お子様と一緒に家族全員で看板を探すゲームをしてみると盛り上がるはず。
山肌は頂上と山麓で標高差があるため色合いが若干異なりますが、その絶妙で独特なグラデーションは見所の一つです。そして、第二いろは坂にある「明智平展望台」からの眺めは非常に素晴らしく、360度豊かな自然の大パノラマが広がります。標高1,473mの場所で華厳の滝と中禅寺湖、男体山を一度に堪能できるのです。短いですが、ロープウェイでは空中散歩も楽しめますよ。
シーズン中は大渋滞になると予想されますので、余裕を持ったドライブコースを組んでくださいね。近辺には日光東照宮、二荒山神社、華厳の滝、中禅寺湖など、観光には事欠きません。都心からは2時間半弱で到着するのも嬉しいところ。
【紅葉の見頃】
10月中旬~11月上旬
【住所】
栃木県日光市中宮祠
【アクセス】
清滝ICから約15分
【駐車場】
栃木県営華厳第一駐車場(普通車310円、150台まで)、栃木県営華厳第二駐車場(普通車310円、81台まで)
袋田の滝【茨城県】
高さ120m、幅73mの大きさを誇る、日本三大名瀑の一つ「袋田の滝」。むかし、西行法師がこの地を訪れた時に「この滝は四季に一度ずつ来てみなければ真の風趣は味わえない」と絶賛したことからも、別名「四度(よど)の滝」ともいわれています。
時に滑らかかつ穏やか、時に荒々しく、そして清々しく流れる滝のラインが魅力です。ほんのり花々が芽吹く春、涼しげな夏、煌びやかな秋、そして凍てつく寒さに滝がダイナミックに凍結する冬。袋田の滝は四季とともに様々な顔を見せてくれます。
それとともに、イルミネーションやライトアップなどのイベントも行われるため朝から夕方まで、どの時間でも楽しめます。秋には滝を囲うように「イロハカエデ」や「オオモミジ」が紅葉をお披露目。2018年11月1日〜2019年1月31日は日没から20時までライトアップされ、オーロラのような幻想的な世界が目の前に広がります。
マイナスイオンをたくさん浴びた後は近辺の温泉スポットで体を癒してあげてくださいね。
【紅葉の見頃】
11月上旬~11月中旬
【住所】
茨城県久慈郡大子町袋田3-19
【アクセス】
常磐自動車道「那珂IC」より約50分
【駐車場】
袋田の滝本町営第一駐車場(無料、50台まで)、町営業袋田第二駐車場(無料、220台まで)
秩父・長瀞渓谷【埼玉県】
1924年(大正13年)に国指定の名勝・天然記念物に「長瀞」として指定された荒川上流部の渓谷です。遊覧船や川下りでも有名ですね。500mにわたって続く岩畳、橋の上からぐるりと紅葉を見渡す金石水管橋、ロープウェイで山々を望める宝登山は3大紅葉スポット。宝登山は山頂から雲海と夕日が堪能できる場合も。どの場所でも違った表情を見ることができるので、家族で散策しながら巡っても良いですね。
11月は1ヵ月丸々紅葉まつりが開催され、紅葉スポットを巡りながら撮影する撮影会やライトアップ、秩父屋台ばやしなどで賑わいを見せます。近隣にある月の石もみじ公園や寶登山神社、自然の博物館も人気の観光スポット。目一杯、自然に囲まれた1日を過ごせますよ。
【紅葉の見頃】
11月上旬〜11月下旬
【住所】
埼玉県秩父郡長瀞町長瀞
【アクセス】
関越自動車道花園ICから国道140号を秩父方面へ車で17km
【駐車場】
500円、1000台まで
榛名山【群馬県】
上毛三山の一つである榛名山には、カエデやモミジ、ヤマウルシ、カラマツ、桜がそれぞれ色づき、山全体をカラフルに覆います。湖と山、そして紅葉のコントラストは荘厳です。風がない晴天の日であれば、榛名山が湖に反射して逆さ榛名富士を見ることもできます。
おすすめは山頂からの眺め。紅葉が映える榛名湖だけでなく、谷川連峰や浅間山、関東平野を見渡すことができます。仕事運アップのパワースポットとしても知られている榛名神社もありますので、参拝してご利益をいただいてくださいね。
榛名湖は、榛名山の噴火によってできたカルデラ湖で、湖畔にはトテ馬車やテニス、サイクリング、ゴーカート、遊覧船など、ぐるりと一周楽しめる様々なアクティビティがありますので、紅葉を傍に遊ぶことができます。疲れたら、近くの日帰り温泉スポットを利用して体をほぐしましょう。
【紅葉の見頃】
10月中旬~11月上旬
【住所】
群馬県高崎市榛名湖町、榛名湖町
【アクセス】
関越自動車道 渋川伊香保ICから40分、または高崎ICから約60分
【駐車場】
市営駐車場(無料、110台)
まとめ
今回ご紹介したスポットは、紅葉だけでなく、ドライブの道のりをワクワクさせてくれるところばかりです。都内から近く、アクティビティも充実していますので、渋滞には気をつけつつ優しい秋の時間を家族とともにお過ごしください。
紅葉だけでなく、この時期は花の女王・バラも見頃です。華やかでみずみずしさが溢れる香りはまさに芸術そのもの。美しく誇り高いバラ、そして季節の移り変わりと自然とのコントラストを楽しむ紅葉、いろんな秋を楽しんでくださいね。
