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Uberと地域系サービスの競争が激化?世界のライドシェア(配車アプリ)サービスを紹介

Uberと地域系サービスの競争が激化?世界のライドシェア(配車アプリ)サービスを紹介

近年、欧米をはじめ、世界中で車の所有者・ドライバーと移動ニーズのあるユーザーを結びつける「ライドシェア」と呼ばれる(呼ばれた?)サービスが普及しています。2009年に米サンフランシスコで設立したUberを皮切りに、こうしたサービスが多く登場するようになりました。

出てきた当初はあくまでも「本業の隙間時間や仕事外の時間を使って、移動したいユーザーを(ついでに)有料で乗せてあげる」サービスでしたが、現在ではこういったサービスのドライバーのほとんどは専業ドライバーですし、別のユーザーと後部座席を「シェア」するようなこともごく希なので、「ライドシェア」というよりは「個人タクシー配車マッチングサービス」の方が表現としては近いかなとは思います。

それはさておき、今や先進国・途上国問わず急成長・急普及を遂げ、旅行や出張で行く国々で大手配車サービスとローカルの配車サービスの激戦が繰り広げられているのを目にするようになりました。今回の記事では、世界で利用されている代表的な配車アプリサービスをピックアップし、それらの特徴や使い方について解説していきます。

 

グローバル展開しているライドシェアサービス

 

日本でも知名度のある「Uber」

2009年に米サンフランシスコで設立したウーバー・テクノロジー社が運営する配車サービス、Uber。2018年現在、世界65か国600以上の都市で利用されています。

本国のアメリカ以外にも、南米、ヨーロッパ、アフリカなどでサービスを展開していますが、東南アジアは撤退するなど、苦戦している地域もあります。その理由として、SNSサービスのように各地や人をつないでユーザー数を増やすというような直接的なメリットがないほか、地域事情や交通インフラに詳しい地元企業が勢いのあるサービスを展開していることが挙げられます。

またUber自身の問題として、各地で起こしている地元タクシー企業との摩擦、社内ガバナンスや脱法アプリの問題、ドライバーによる乗客への犯罪といった要素が成長の足枷になっているようです。

日本では、2012年にUber Japanを設立し、スマートフォンアプリを通じてタクシーやハイヤーを配車するサービスを展開。ただ、一般のドライバーがユーザーを乗せる「uberX」は、日本国内では道路運送法違反の疑いがあり、現在までのところサービスを開始できていません。

【Uberの利用法】

使い方は非常に簡単です。まず、あらかじめ個人情報や支払い方法を登録しておいたアプリを立ち上げ、乗降車場所を設定します。乗車位置は、位置情報がオンになっていればGPS機能で特定することも可能です。場所を入力すると、ユーザーの近くを走っている車が表示されるので、到着時間や値段を判断し、依頼する車を決定すると数分で到着します。

乗車後はドライバーのレビューのほか、アプリ上からチップを渡すこともできます。ドライバーとユーザーの間で金銭の受け渡しが一切発生せず、ドライバーの身元もはっきりしているため安心して利用することができます。利用のメリットとしては、一般的なタクシーよりも割安な料金になること。ただUberは、ピーク時間帯や混雑するエリアでは料金が高くなる仕組みです。

 

次なるグローバル覇権を狙う「DiDi」

Uberがグローバル展開で伸び悩む中、本国の中国から飛び出して世界的なサービス展開のチャンスを窺っているのが中国ライドシェア最大手のDiDi(滴滴出行)。DiDiは2018年中の香港市場への上場を目指し、その時価総額はUberを超えるとも言われています。現在はタクシー配車のほか、自家用車ライドシェア、複数人でのライドシェアなど幅広いサービスを提供しています。

2012年にタクシー配車サービスとして出発した前身の滴滴打車は、中国の大手IT企業テンセントの出資を受け急成長しました。2014年にライバル社である快的打車と合併し、翌年にブランドを一新。2016年にはUber Chinaも買収しています。同社にはテンセント以外にも、アリババや百度といった中国のIT大手が出資しているほか、ソフトバンクや米アップルも出資したりアメリカのLyftとも提携したりと、積極的に勢力を拡大中です。今年の2月にソフトバンクは、DiDiとの日本のタクシー事業者向けサービスでの協力を発表、DiDi自身もオーストラリアへの進出を発表するなど、今後は海外展開に注力する姿勢を鮮明にしています。

2012年に設立された99はブラジルの400都市以上でライドシェアだけでなく、タクシーなどの配車サービスを行っています。各地のライドシェアサービスに積極的に資金を提供するソフトバンクグループも出資していましたが、2018年1月には中国のDiDiがブラジル99の買収を発表し、大きな話題になりました。南米地域へもその勢力を広めようとしています。

【DiDiのタクシー配車サービス利用法】

アプリをダウンロードしたら、出発地を入力またはGPS検索し、車種を選択し、目的地を決定するという流れは他のサービス同様です。車が決定したら、ナンバー、タクシーの色が表示されるので、ドライバーと落ち合い、タクシーに乗車します。DiDiで予約すれば運転手と直接コミュニケーションをとらなくても目的地までたどり着けるため、中国語が話せなくても気軽にタクシーを利用できるようになります。

支払いはWechatまたはアリペイで行う必要があるため、あらかじめ利用できる環境を整えておかなくてはなりません。

 

北米・南米で展開するライドシェアアプリ

 

北米で存在感を強める「Lyft」

アメリカでUberの競合相手として存在感を強めているのが、同じサンフランシスコで2012年に創業したLyftです。アメリカの300以上の都市でサービスを展開し、シェア率はUberに次いで第2位。2017年からは初の国外展開としてカナダでのサービスを開始し、同年の成長率はUberの2.75倍にも上る数字を記録しました。

基本的な利用方法はUberとほぼ同じですが、どちらかと言うとLyftの方がユーザーライクという評価もあります。現在はUberも追加しているチップや予約の機能を先にアプリに追加したのはLyftです。レビュー機能ではLyftの方がアフターフォローは手厚く、低評価の場合は質問のメールが届き、内容によっては返金が行われるケースもあります。

利用料金はUberと同様、既存のタクシーと比べると低価格になっています。Lyftの場合はピーク料金と通常料金の差がUberほど大きくないため、どちらも同じ待ち時間で到着する場合は、料金が安いLyftを選ぶというユーザーも多いようです。

 

東南アジアでは「Grab」が爆発的な成長を遂げている

日本では法律の壁がありまだまだ普及していないライドシェアサービスですが、アジアに目を向けると、様々なライドシェアサービスが登場しています。

そんな中、東南アジアで爆発的に普及しているのが、2012年に設立されたシンガポールに拠点を置くGrabです。ソフトバンクが多額の出資を行い、筆頭株主になったことが日本でも大きな話題になりましたね。現在はこの地域の200以上の都市でサービスを展開し、今年の春にはUberの東南アジア事業を買収するなど、さらなる成長が期待されています。

Grabは他のサービスと同様にタクシーと比べて安いことがメリット。Grabが展開しているマレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、インドネシア、ミャンマー、カンボジアといった国では、都市部や観光地でタクシーの運転手による運賃のごまかしやぼったくりが頻発しています。現地では代替手段となる他のライドシェアサービスもないため(バンコクではLINE Taxiが利用可)、料金が明確でアプリに表示された金額以上を要求されることのないGrabは重宝されているのです。

料金の支払いはクレジットカードだけではなく、現金にも対応しているのが特徴です。

 

インドでは「Uber」と「OLA」の競争が激化している!

インドでは、グローバル展開を進めるUberとローカル企業のOLAがライドシェアサービス競争を繰り広げています。

2010年に設立されたANIテクノロジーズが手がけるOLAは、当初は三輪タクシーの配車だけでしたが、2014年からは自動車配車サービスもスタート。現在はインド国内の100以上の都市とオーストラリアでサービスを提供しています。

基本的なアプリの使用方法は他のサービスと同様ですが、到着が遅い場合に使う「CALL DRIVER」、乗車時にトラブルに遭った時にタップする「SOS」アイコンなどの機能も実装しています。利用にはインド国内で利用できる電話番号が必要になるため、旅行者が使うのは簡単ではないかもしれません。

 

ヨーロッパのライドシェアサービス3社

ヨーロッパでは、グローバル展開する「Uber」とフランスに拠点を置く「BlaBlaCar」、南米でも登場したスペイン発の「Cabify」が激しく争っています。

中長距離のライドシェアに強みを持つBlaBlaCarは、2006年にフランスで設立され、現在はヨーロッパ各国以外にも、中南米など20か国以上で利用することができます。

BlaBlaCarは、長距離移動するドライバーが、サイト上で出発地と目的地、移動時間や価格を公開し、同乗する人を探すことができるサービスです。移動にかかる費用を同乗者で分けて負担するため、他の交通機関やライドシェアサービスと比べたら安価なのでコストメリットが特徴です。ドライバーには評価ページがあるものの、知らない相手と同じ車に乗るという点を不安視する声がまだあがっています。

 

 

スペイン・ポルトガルのほか、メキシコ、チリ、コロンビア、ペルー、ブラジル、アルゼンチン、といった中南米でサービスを展開するのが、楽天も出資しているCabifyです。

利用方法は他のアプリとほぼ同様ですが、特徴的なのはルートを決定した時点で乗車料金が確定すること。出発地と到着地から料金が算出されるため、道路の混雑やドライバーの選ぶ道によって金額が高くなることはありません。

 

ライドシェアサービスは今後どうなる?

日本、特に都市部で生活していると、公共交通機関が非常に網羅的に整備されていて、かつ時間通りに運行することが前提となっています。タクシーに関しても予約せずとも流しがたくさん走っていますし、多くの人たちは移動自体が大変だというような経験をすることは、世界の都市部と比べても非常に少ないと思います。

一方で、先進国、たとえばアメリカにおいてさえも、バスや電車・地下鉄といった公共交通機関は脆弱・未整備なところが大半で、自家用車での移動が最も一般的ですが、旅行者などを含め、マイカーがない場合の移動にはそれなりの困難さを感じることが多かったわけですが、UberやLyftが台頭し、サンフランシスコをはじめとする多くの旅行者・出張者などが行き来する沿岸都市における移動が格段にスムーズ・ユーザーフレンドリーになった経緯があります。

そんなメリットを享受した反面、特に国土の狭い東南アジア諸国では、ライドシェアサービスの普及と、ドライバーに転職する人たちが激増したということもあり、今度はそれが渋滞を悪化させるという副作用も産むようになりました。「乗ったはいいけど進まない」そんな状況も今では各都市での一般的な風景となっています。

そういった状況をふまえ、渋滞の影響を受けにくい移動手段として、最近ではレンタサイクルも増えてきていますし、アメリカの都市部では「電動キックスケーター」のシェアリングサービスも次々と登場しているようです。交通渋滞を回避して短時間で移動ができる上、環境にも負担をかけない。渋滞が今後もどんどん悪化していけば、今後はこうしたシェアリングサービスがより台頭してくることにはなるでしょう。

また、一歩引いて見れば、車自体の数が多すぎるということもあるでしょうから、いかに車の総数を適正化していくかというのも、マクロ的な視点からは重要になります。そういった意味では、より車1台1台が効率的に使われる(稼働率が高い)ような世界を見据えると、シェアリングは文脈としては正しく、またそれを後押しするような規制や法律、枠組みがもっともっと出てくることになるのではないかと思います。

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