進学や就職、結婚などを機に、親元を離れる人も少なくないのではないでしょうか。
地方に住む両親と、都市圏に住むその息子・娘とその家族。仕事も忙しく、なかなかまとまった休みがとれずに帰るタイミングを逃してしまいがち。最近は70歳以上の高齢者の中にもスマホを使っている人もそれなりにいるような時代になったものの、親に頻繁にメールやチャットするというほどでもなく、連絡も滞りがちになってしまう。
気づけばあっという間に年月が経ち、親はどんどん歳をとっていってしまいます。大事に育ててもらった両親に、私たちがいま、できることとはなんでしょうか。
会うのは多くても年に2回程度?
あなたの両親はおいくつですか? 1年のうちに何回会って話をしますか?
働き盛りの社会人になると、同居していたり近所に住んでいたりしない限り、両親と過ごす時間が大幅に減っていきます。離れて暮らしているため頻繁に帰ることができず、お盆と正月休みにだけ帰省する、という人も多いでしょう。
中には、親の誕生日や父の日、母の日などの記念日にも直接会ってお祝いする、と小まめに会っている方もいるかもしれませんが、平均すると会うのは多くて年に4〜5回程度でしょうか。
「うちの親は元気だし、病気もしていないから大丈夫! 」と思っていても、実際にあなたが親と会えるおおよその回数は、(あたなが一年に会う回数)x(親の現在の歳と平均寿命の差)という計算で出てきてしまいます。
2018年7月に厚生労働省が発表した平均寿命は男性が80.98歳(およそ81歳)、女性が87.14歳でした。年々平均寿命は伸びていますが、例えば、父親が現在67歳、年に2回会っているという場合、生きている間に会える回数はあと28回という計算になります。。。
この数字を聞いて多いと感じるでしょうか。それとも少ないと感じるでしょうか。まだまだ10年も20年もあるからと思っていても、「年」ではなくこのように「回数」という単位で考えると、意外と会える回数が少ないということに気付かされます。
幼い頃から多感な学生時代まで、嬉しい時も苦しい時も365日ずっと顔を合わせていた両親。成人して大人になったいま、両親がいつまでも元気に笑っていられるように、子どもとしてできることは、感謝を伝えることと積極的に声をかけてあげることではないでしょうか。
ちょっとしたひと言が、元気の素になる
現在では、もはや一人一台といっても過言ではないぐらいスマホが普及しています。そのため、いますぐに会いにいくことができなくても、手紙や電話以外にメールやチャットなどを利用して、日々両親と連絡を取り合うことができる手段が格段と増えました。
子どもから連絡がきて嬉しくない親はいません。どんなことでも、毎日少しでも声を聞けるだけで安心しますし、嬉しくなるものです。いくつになっても、自分の愛しい大切な子どもなのですから。
離れて暮らしていると、両親の体調の変化や老いの早さになかなか気づくことができないかもしれません。両親も気を遣って、「あの子はいま忙しいみたいだから」と、具合いが悪くなってもすぐには連絡してくれないこともあるでしょう。
老いは、目で簡単に見えるものではないため、本人すら自覚が薄いこともあります。急激な体力の低下、病気の前兆など、親本人が気づいていない“心身の変化”に早く気づいてサポートをするために、できる限りこまめに連絡をとってみませんか。
ちょっとした時間にメールやチャットアプリなどで「今日は何をしていたの?」「暑くなってきたね、そっちはどう?体調は崩していない?」など、さりげなく言葉をかけてあげるだけでも安心してくれます。両親も、あなたの声を聞くだけで元気をもらえるのです。万が一、返信がなければ、「何かあったのかもしれない」と、すぐに何らかの対応を取ることもできるでしょう。
離れていても近くでも。両親を見守ってあげるということ
地方で暮らしている両親は、毎日移動や買い物で車を利用していることが多いでしょう。
場合によっては両親がそれぞれ一台ずつ所有しているということもあるでしょう。運転免許を保有する65歳以上の高齢者はこの10年でおよそ2倍にも増え、それに伴い75歳以上の後期高齢者の踏み間違え事故の件数も増えてきています。ニュースでも、高齢ドライバーによるアクセルとブレーキペダルの踏み間違え事故や道の逆走など、そういったトピックが目につきます。
あなたのご両親は普段から車をよく運転していますか? 運転に不安を感じたことはないでしょうか。
株式会社スマートドライブでは、そういった社会背景もふまえ、これからますます増えていく高齢ドライバーの方々とそのご家族が、できるだけ安全で安心した車生活を送っていただけるように、家族の運転を見守るサービス「Smart Drive Families(スマートドライブファミリーズ)」を9月14日から正式に提供開始しました。リリースを記念して2018年末までは月額 980円でお使いいただくことが可能です。
本サービスでは、親が運転する車にワンタッチで端末を取り付けるだけで、マホから簡単に現在地や走行ルート、運転診断などが閲覧でき、かつ簡単な設定で自宅の出入り、よく行くお店や施設に寄ったかなども自動通知で知らせてくれます。
普段行かないようなところに行ってないか、長時間休憩なしで運転したりしてないか、実は密かに通院していたりしないか….普段の生活から気づけることがたくさんあります。それを単に見るだけでなく、それを話題にして親とコミュニケーションをとる。それがこのサービスの醍醐味です。
「最近行くスーパーが変わったみたいだけど、何か美味しいものでもあるの?」
「昨日も病院行ってたみたいだけど、風邪でも引いた?」
「母さんと山に行ってたみたいだけど、最近はハイキングとかもしてるの?運動になって良さそうだね」
こんなコミュニケーションが自然に増えていくことで、親子間の関係性にも好影響があるのではないでしょうか。
自分の子供がケアしてくれていることを嫌がる親はいないものです。「心配しなくていいから」と言いながら、気持ちはうれしいものです。それは自分が親になってからも実感することではないでしょうか。
高齢者の運転事故を防ぐのは、自動ブレーキなどの運転補助機能だけではありません。より根本にあるのは、「自分の健康や安全は、自分のためだけのものではない。家族のためのものだ」という実感ではないでしょうか。
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