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その保険でホントに良いの? 縁故買い保険の知っておくべきリスクとは

その保険でホントに良いの? 縁故買い保険の知っておくべきリスクとは

近年ネット保険のCMを見る機会が増えたと思いませんか?

CMで必ず謳っているのが「保険料が安い」「ネットでも事故対応はしっかり」ということ。しかし、周りの知人や友人に聞いてみても、ネット保険に入っている人はそこまで多いわけでもない印象があります。

自動車ディーラーの営業マンの私の経験上からしても、お客さんの多くは「親戚が保険代理店なのでそこの保険に加入しています」「父の頃からずっと同じ保険に入っています」など、いわゆる「縁故買い」が大半を占めていました。

安いネット保険が世の中でこれだけ認知されてきているにも関わらず、なぜいまだに縁故買いが多いのでしょうか?

今回は現役自動車ディーラーの営業マンの視点から、その原因とネット保険との比較を解説します。

 

そもそも「縁故買い」が多いのはなぜ?

自動車ディーラーの営業マンの私の視点から言うと、「保険を担当させていただけるということは、互いに信頼関係を築けている証明」です。信頼関係がベースにあると、お客さまの好みやニーズ、価値観などをふまえて必要だと思われる提案やアドバイスをしてくれているという前提に立つことができるので、お客様も安心して担当者に任せているという状態です。

保険は商品種類や内容が複雑なものも多く、個人がすべて理解した上で取捨選択するのがそもそも難しいということもあります。もしあなたが営業マンとの良好な関係性を築けて入れば、自分のニーズに合ったものをある程度絞り込んでくれたり、何かあったときもフォローしてくれ、かつ更新タイミングなどにおいても相談に乗ってくれたりなど、単に保険料の比較だけは測れないメリットなどがあったりします。

しかし、遠い親戚や知り合いを通じて新車と保険を「縁故買い」した場合、購入者が保険内容を把握していないケースが多く、補償内容が微妙に合っていなかったり、手続きが簡略化されてしまったりしていることがあります。ここで、ご自身の自動車保険更新の際の連絡を思い出してみてください。

「自動車保険の更新時期になりましたが、前回とお変わりないですよね。問題なければそのまま更新しておきます」

こんな言葉をかけられた人もいるのではないでしょうか。その際に「よくわからないからお任せしちゃおう」という考えはNGです。この一言で内容をしっかり理解しないまま更新されたり、親族であることをいいことに無断で更新手続きをしてしまっていたりするケースもありますが、その商品が本人にとって最適な選択とは言えないケースもままあります。

では、今の保険が自分に合っている・合っていないを見抜くポイントはどこにあるのでしょうか?

今の保険は本当にベスト?確認すべき項目とポイント

自動車保険には、絶対に間違ってはいけない項目があります。それが「年齢条件」「運転者限定条件」「運転免許証の色」です。縁故買いで車を購入して保険に加入した場合、適切な設定がなされていないこともありますので、それぞれ確認してみましょう。

年齢条件

対象の自動車を運転する同居の家族の中で、運転できる人の年齢を限定することにより保険料が割引になる制度です。
通常、「限定なし」「21歳以上補償」「26歳以上補償」「35歳以上補償」の4段階に分けられます。父(50歳)母(45歳)子(24歳)の家族3人が運転する車であれば、21歳以上に設定しなくてはなりません。

例えば、自動車保険更新の際に、結婚をして配偶者が増えたとしましょう。26歳のあなたと24歳の配偶者、二人で一台の車を利用する場合、年齢条件は21歳以上に設定する必要があります。しかし、縁故買いのためなんの連絡や変更もなく保険会社の方で一方的に更新されてしまうと、契約者の年齢の26歳以上の補償に設定され、24歳の配偶者が運転した際に無保険状態になるケースが発生します。

こうしたケースは意外にも多いのですが、無保険状態で事故に遭ってしまうと当然保証も受けられないため非常に危険です。

運転者限定条件

対象の自動車を運転できる範囲を限定することにより保険料が割引になる制度で、「本人・配偶者限定」「家族限定」「限定なし」の3段階に分けられます。

年齢条件と絡み合う部分がありますが、「本人・配偶者限定」とした場合は、年齢条件のケースで上げた別居の未婚の子や、同居の子供は運転できません。

また、家族限定の場合、同世帯の家族以外(会社の同僚や既婚の子供)は運転ができないという決まりです。年齢条件と同様、設定が間違っていると事故の際に補償がされない・補償が限定的になってしまうためご注意ください。

運転免許証の色

運転免許証更新期限が書かれている箇所の帯の色です。ゴールド・ブルー・グリーンの3つに分かれています。

持っている免許証がブルーの際に、ゴールド免許として自動車保険を契約すると、申告義務違反となり保険が使えなくなるので、こちらも注意が必要です。

 

 

ネット保険はどうして安い?

ネット保険は安くて手軽でオトクと打ち出しているけど、実際はどうなんだろう? という方もいるかもしれません。そこで、次の見積もり条件で縁故買い保険(代理店保険)とネット保険の保険料を比較してみました。

トヨタプリウス
・ゴールド免許
・年間走行距離16,000km
・通勤通学使用
・年齢32歳
・対人対物補償:無制限
・人身傷害:5,000万
・車両保険:一般条件110万円(免責5-10万円)
・レンタカー特約(日額7,000円)
・弁護士特約

東京海上日動火災保険のトータルアシストとソニー損保の自動車保険を比較すると次のようになります。

代理店の保険:東京海上日動:一時払い(1年)81,760円
ネット保険:ソニー損保:一時払い(1年)63,740円
————————
差額:18,020円

年間の差額が18,020円というのは、その他諸々の車の維持費を考えるとなかなか大きいものです。ネット保険には少し厳しい条件で見積もりをしましたが、それでもネット保険の方が安くなりました。厳しい条件というのは走行距離のことです。ネット保険は走行距離に応じて保険料が変わる契約が多く、走行距離割引と呼ばれるものがあります。

例えばネット保険大手のソニー損保の場合3,000km・5,000km・7,000km・9,000km・11,000km・16,000km・無制限に区分され、距離が短くなればなるほど割引率は高くなります。

大半の方が多くても1万km前後という走行距離になると思いますが、比較時に設定したのは16,000km。走行距離が短くなればなるほどネット保険の安さは際立ちますが、この走行距離割引を適用しているのは主にネット保険であり、東京海上日動や三井住友などの専業代理店がある会社には走行距離割引はありません。ですので、走行距離が短くなればなるほど、縁故買い保険とネット保険の保険料は差が大きくなっていきます。

この走行距離割引こそがネット保険を安くしている一番の要因ですが、今回の比較では走行距離割引を使用せずに、同一条件で比較しました。その結果、走行距離16,000kmでもこの値段の差が出るということは、ネット保険はどんな条件でも安いということがわかるのではないでしょうか。

ソニー損保をはじめとしたネット保険の安さの秘密は、多数の割引によるもの。インターネット割引10,000円、証券ペーパーレス割引500円など、いくつも割引対象があります。

さらに、年齢条件に30歳以上が適用できるところもポイントの一つといえるでしょう。各社年齢条件に対する割引率は異なりますが、おおかたが21歳以上(47%割引)・26歳以上(71%割引)・35歳以上(73%割引)と3つの年齢に区分しています。

ソニー損保の場合は35歳以上補償を30歳以上補償と年齢を下げて、割引率を他社の35歳以上とほぼ同等としてくれています。ネット保険に入る際はそうした独自の割引も対象に比較してみてください。節約にもつながりますし、今の保険が本当にあっているのか否かを見極めるポイントになりますよ。

わかりにくいからこそ信頼できる相手を選ぼう

保険というものはとても分かりにくい上、複雑な仕組みで成り立っています。縁故買いをした場合、この記事で説明したように加入・保険の手続き等が不適切に簡略化されてしまうことが多く、実はニーズに合っていない保険に入ったままになっている場合も少なくないのです。

まずは、今回ご紹介したポイントをもとに、現在加入している保険がご自身の利用実態に則した契約であるか、ちゃんとすべてのドライバーがカバーされているか、補償漏れがないかどうかなどを確認するところから始めてみてはいかがでしょうか。

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